社会人＆大学生の海外旅行 国際海外ボランティア ダイビング！

海外ボランティア以前に、オーペアという言葉を耳にしたことのある人は少ないでしょう。フランス語の「Au Pair」という言葉に由来しているそうですが、オーペアとは、現地の家庭に住み込み、一般的に子供のベビーシッターとしての保育をメインに、時には家事手伝いなどをする文化交流を兼ねたボランディアです。少額のお小遣いをもらうシステムもあるようですが、私は完全なボランティアとして無給で働いていました。

オーペアを始めた動機は、オーストラリアに住む知人から、「数か月後にオーペアをしてる友人が帰国するが、後任者としてボランティアをする気はないか？」と突然連絡を受けたことです。大学で英文科に所属していたため、在学中に、春休み、夏休みの長期の休みを利用して海外留学や海外ボランティアをする友人が多く、私もいつか海外で国際交流を兼ねたボランティアをしたいという夢を捨てきれずにいたところでした。社会人3年目で仕事も楽しくなっていた頃でしたが、迷いはありませんでした。直ちにワーキングホリデービザの申請をし、前任者の任期が切れる頃にオーストラリアへ向かいました。

私がお世話をしていたのは赤ちゃんではなく、7歳の女の子と5歳の男の子でした。仕事内容は、朝食作り、小学校の送迎、両親の不在時のお世話など、子供のベビーシッティングが主な仕事でしたが、お世話になっていたご家族が日本食好きだったため、数週間に一回は日本食作りを依頼されました。

国際ボランティアをする上で気になるのは言語力ですが、オーペアにおいては、メインの仕事は小さな子供のお世話なので、上級の言語力は求められません。お世話になるご両親との仕事内容の確認もあるため、多少の会話は出来るに越したことはありませんが、分からなければ、メモで分かりやすく説明をしてくれるので困ることはありませんでした。話したい盛りの子供は一方的に話してくることが多く、こちらの意見はあまり求めていないものです。笑顔でたくさん相槌を打ってあげ、楽しい環境を作ってあげることが一番なのです。

私がオーペア期間中に一番大変だったのは、ホームシックにかかってしまったことでした。その他の海外ボランティアでホームシックにかかる話はあまり聞かないのですが、オーペアは現地の家庭内での業務のため、常に家族の団らんを目の当たりにすることで、ホームシックにかかる人は多いそうです。大学生、社会人に関係なく、特に実家暮らししかしたことのない人はホームシックにかかりやすく、注意が必要でしょう。

子供好きであれば、とても楽しくやりがいのあるボランティアですが、血の繋がらない子供のお世話をするのは想像以上に責任は重いものです。ベビーシッティング中は家の中だけでなく、外に遊びに連れていくこともあり、子供に怪我がないよう安全には十分気を使いました。特に外国では、ベビーシッティング中に子供が怪我をすると、場合によっては訴えられてしまうこともあります。エージェントを利用している場合は、保険もかけてありますが、私の場合は知人からの紹介だったため、国際健康保険はかけていたものの、ボランティア業務に関する保険はかけていませんでした。幸い、ベビーシッティング中に子供が怪我をするようなことはありませんでしたが、エージェントを利用しない方は、お守り代わりだと思って、保険をかけておくのも一つの手でしょう。